YPW活動5日目

以下は、現地で活動して麻衣子さんからのメールです。
三月二十三日水曜日
 今日も朝からローラー作戦。とにかくひとつひとつ、あるいてまわっている。
 チャンのチームが帰ってきた。
釜会館という、二十人くらいの人が身を寄せあっている避難所があり、そこの環境が最悪だったそうだ。まだ床は泥とガレキで覆われていて、においもひどく、とても生活する環境ではなかった。しかも、部屋の片隅から女児の遺体が発見されたところだったと、涙ながらに報告してくれた。
 今朝さっそくその近辺のフォローに出発しようとしたが、なんと車が2台しかない!これでは全くはかどらないと、あわてて仕事が決まってなさそうなボランティアさんを確保。
 瓢箪から駒とはこのことで、なんとその中の一人が発電機(燃料100リットル付き)を持っていた! 彼を拉致し、釜会館へ連れて行き、発電機を設置。ところが…照明器具がない。
 ボランティア寄り合い所に置いてあった日本財団のランプをさりげなくちょうだいし、電気ストーブも一台ゲットし、チャンチームが取り付けてきてくれました。
 私は、被害が大きかったけれど、在宅で暮らしている人が多い地域を回った。道はヘドロでぐちゃぐちゃ。家の一階も、道と変わらない。
 お母さんが脳梗塞のため、避難所での生活ができずに、やむを得ず自宅にいる家族がいた。9人家族育ち盛りの息子たち。その家族が近くの避難所に頼ってもらえる食料はレトルトごはん3パックとか、ドーナツ一袋だけ。
 そういうところがきっとまだまだたくさんある。
 あんなに山盛りだったボランティア本部の物資が瞬く間に減り、今日は必要な品物がなくなってしまった。
 そこでチャンが自衛隊キャンプに突撃し、物資を調達してきた。野菜や果物、ガスボンベ、ガスコンロ、灯油など、溢れるほどあったそうだ。「早く配ってくれ!と思ったが、遺体の捜索など他の業務でそれどころではないらしい。
 それにしても、片付くとはとても思えなかった町がすこーしずつ片付き始めていることに驚いている。
 みんな強い!
 大丈夫、絶対立ち直れる!