現地からの報告

 しばらく報告が滞ってしまい、申し訳ありません。メンバーの入れ替わりや、こちらの体制の変化などでちょっとバタバタしてしまいました。みんな元気でやってます。やーりーは菓子パンとカップラーメンとおむすびの日々で口内炎がひどいですが、ガクさんが炒り玄米などすてきな品々を持ってきてくれたので、やや復活の兆し。

 ローラー隊の仕事は少し、変化してきました。命を繋げるための水や食料を届ける、という次元から、日常に近付けるためのもの、満足感や幸福感を感じてもらうためのものを届けることに変わってきました。野菜や卵や牛乳、お豆腐、調味料などが欲しいという声が多くなっていますが、生鮮品はやはりなかなか確保が難しいです。一方、いまだに水や毛布が必要な場所が、今日も発見されています。

 二日ほど前、私たちが調査している地域で生まれたばかりの赤ちゃんが捨てられているのが発見されました。
 また、苛立った住民同士が衝突するトラブルもありました。

 生活が落ち着いて、避難所が少しずつ閉鎖し始めると、先行きの不安が大きくなる人や悲観してしまう人が出てきます。また、家の片付けに追われる親たちに放っておかれているこどもたちのストレスもピークに達しています。土日を使って小学校の先生をやっている方が絵本を持って来てくれて、ニ、三か所で読み聞かせをしてくれていて、そんな報告がありました。

 ローラー隊は少〜しずつですが、地域のコミュニティ作りを始めています。もともとつながりが薄い地域や、区長さんが亡くなってしまった地域に連帯感をもってもらおうと努力しています。
 ボランティアは、ただ物やサービスを与えればいいというものではない。どうやって退いていくか。そこでこれから生きていく人たちにうまくバトンタッチできるかどうか。そこまで考えなければいけない。これは、ここへ来て初めて学んだことです。